チャオプラヤダムからの放水量が増加することにより、AyutthayaのBangsai地区で最大3,050~3,150m3/秒の水が流下することから、National Water Commandはバンコク都、Nonthaburi県、Pathumthani県に洪水警報を発令しました。チャオプラヤダムから放出された水は10月7日から10日にかけてタイ湾に到達しますが、同期間は海面が上昇しているため、チャオプラヤ川の水位が30~50cm高くなる可能性があります。洪水リスクが高まる地域は、バンコク都、Nonthaburi県、Pathumthani県の堤防が設置されていない、または堤防外のチャオプラヤ川沿いの低地です。
タイ気象局の発表によると、南シナ海中部で発生した台風Lionrockが10月10日から11日にかけて勢力を強め、ベトナム北部に上陸する見込みです。10月12日以降、タイ北部、東北部、中央部がこの台風の影響を受ける可能性があります。
貯水量:Sirikitダム(貯水率45%:2021年10月7日時点)
貯水量:Bhumibolダム(貯水率51%:2021年10月7日時点)
9月26日以降、Sirikitダムの貯水量は2%、Bhumibolダムの貯水量は6%増加しています。大洪水が発生した2011年と今年の10月7日時点の貯水量を比較すると、Sirikitダムは、2011年:9,409m3 ⇔ 2021年:4,268m3(45%)、Bhumibol Damは、2011年:13,307m3 ⇔ 2021年:6,929m3(52%)です。いずれのダムもまだ貯水量には余裕があり、タイ北部で大雨が発生しても、河川の流量をコントロールできる状況です。
貯水量:Pasakダム(貯水率95%:2021年10月7日時点)
貯水量:Kwaenoiダム(貯水率95%:2021年10月7日時点)
PasakダムとKwaenoiダムの貯水量は、運用レベルの上限にほぼ達しています。これらのダムは2011年9月中旬にもこのレベルに達していました。今後はダムの貯水量を減らすためにダムからの放水量が増え、河川の水位が上昇することが予想されます。
チャオプラヤ川上流域の水位は、9月27日以降もわずかに上昇しています。Yom川、Nan川、および4つの川の合流地点の水位は、引き続き”Critical(警告)”レベルに達しています。
Water Situation in the Chao Phraya River
7th October 2021
【備考】
①河川の中に示されている黒文字の数値:河川流量(m3/sec)
②上記①の近くに示されている括弧付きの数値:当該地点の限界流量(①の流量が②の流量以上となった場合、洪水が発生)
③上記②に付随する「アルファベット+数値(例:N.67)」: 観測所の名称
④緑文字・-(マイナス)付きの数値:堤防天端から河川水位までの距離(0になった場合、洪水が発生)
チャオプラヤ川下流域の水位も9月27日から上昇しています。ほぼ全ての観測地点で水位が ”Critical(警告)”に達しており、Ayutthaya、Saraburiで河川氾濫が発生しています。
Water Situation in the Chao Phraya River
7th October 2021
【備考】
①河川の中に示されている黒文字の数値:河川流量(m3/sec)
②上記①の近くに示されている括弧付きの数値:当該地点の限界流量(①の流量が②の流量以上となった場合、洪水が発生)
③上記②に付随する「アルファベット+数値(例:N.67)」: 観測所の名称
④緑文字・-(マイナス)付きの数値:堤防天端から河川水位までの距離(0になった場合、洪水が発生)
参照
เตือน “กทม.-ปทุม-นนท์” ริมเจ้าพระยาเฝ้าระวังน้ำสูง 50 ซม. น้ำทะเลหนุน
https://www.tmd.go.th/list_warning.php
http://www.arcims.tmd.go.th/dailydata/yearRain.php
http://www.thaiwater.net/water/dam/large
http://water.rid.go.th/flood/plan_new/chaophaya/Chao_up.php?cal2=01092021
http://water.rid.go.th/flood/plan_new/chaophaya/Chao_low.php?cal2=01092021